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Q&A:ピエゾフィルム 項目ごと

電気関係
Q 1. ィルムは電圧を発生するのですか?それとも電流ですか?
Q 2. ピエゾフィルムの電気的モデルは?
Q 3. どうすればピエゾセンサからの信号をみられますか?
Q 4. どうして低周波の信号が見られないのですか?
Q 5. いかにすれば50/60サイクルのノイズを除去できますか?
Q 6. どの様な時にアンプが必要ですか?
Q 7. どんなアンプを使えば良いですか?
 
機械関係
Q 1. ピエゾフィルムで力や圧力を測定できますか?
Q 2. どのようにフィルムを貼るのですか?
Q 3. ピエゾフィルムシートにどのようにリード線を取り付けますか? 
 
フィルム形状と選択
Q 1. どの厚みのフィルムを使えばいのですか?
Q 2. 小さなフィルム素子がほしいのですが、大きなセンサを切断して小さくできますか?
Q 3. フィルムにどの電極がついているかどうしてわかるのですか?
Q 4. どのようにしてエッチングして希望する電極パターンをつくれますか?
 

電気関係

 
1.フィルムは電圧を発生するのですか?それとも電流ですか?
A   ピエゾフィルムは加圧されるとその上下面の間に電圧(電位差)を生じます。この電圧は材料内の電荷発生から生じます。もしこの電荷が外部回路により取り除かれると、圧力が変化しない限りさらなる電荷は発生しません。したがって、電圧は非常に高くなりえますが(負荷ない場合)フィルムはほんの僅かの電流しか発生しません。
 
 
2.ピエゾフィルムの電気的モデルは?
A   フィルムの上下面で重なっている電極は静電容量(キャパシター)の板を構成しています。(静電容量C=εA/t。ε:誘電率 102x10-12F/m、A:上下電極の重なっている部分の面積m2、t:フィルムの厚みm)。ほとんどの応用事例で、電気モデルの良い例は、理想電源—電圧が負荷された圧力またはひずみに比例する−をこのキャパシタンスと直列に置いたものです。通常理想電源のもう一方の電極はグランドに接続されていると推定されますので、フィルムに抵抗負荷を接続した場合の現象は簡単に見る事ができます。
すなわち、抵抗負荷は電位分割の一部となり、フィルムのキャパシタンスがもう一方の部分になります。この回路はハイパスフィルタとなり、低周波限界周波数(カットオフ周波数)がfc=1/2πRCとなります。Rは負荷抵抗、Cはフィルムの上記で計算された静電容量です。
 
 
3.どうすればピエゾセンサからの信号をみられますか?
A   ピエゾフィルムセンサからの信号は通常はオシロスコプで観察されます。
しかし、1MΩの入力抵抗(通常の”X1“プローブ)でもすべての信号を捕らえるには十分な高さではありません。したがい、観察される信号は小さくなりますが、”X10“(10MΩ)あるいは”X100“(100MΩ)のプローブを使った方が良い場合が結構あります。信号が非常に小さい場合はプリアンプが必要となります。プリアンプは販売品を用意いたしております。デジタルオシロスコープでありますと各種の選択ができます。
 
 
4.どうして低周波の信号が見られないのですか?
A   前記質問2に戻りますが、低周波カットオフ周波数fc=1/2πRCが、取りたいと思うすべての信号に対して十分に低いという事が極めて重要です。別の言い方をしますと、フィルムのキャパシタンスと外部回路の入力抵抗からなる“時定数”が十分に長くなければなりません。もし機械的ひずみがステップ関数的に与えられますと、センサ電圧は瞬間的に変化しますが、その電圧(電荷)は外部回路に漏洩してしまいます。単位時定数の後には初期値の約37%が減衰してしまうでしょう。時定数を伸ばす一つの方法は、もちろん高い入力抵抗Rを使用することですが、もう一つは、信号レベルがそれなりに高ければセンサと並列にキャパシタンスを付け加えてソースキャパシタンスを増やす事です。これは実効キャパシタンス容量Cを増やしますが、電圧は全体的に下がります。
 
 
5.いかにすれば50/60サイクルのノイズを除去できますか?
A   ピエゾフィルムは基本的に、その誘電体の中に電荷を発生するキャパシタなので、高インピーダンス素子です。センサの一方の電極を電気的なグランドに、もう一方を信号線に接続するのが一般的ですが、この信号電極を、別のグランド面に十分近くに置かないと電気的な干渉を非常に受けやすくなります。フィルム素子は二つ折りにできますので、そうするとグランド側電極が信号電極を完全にシールドします。(SDT1-028K素子はこの原理を使っています)。また、信号用電極の上に、アースした電極を接着して覆う事でも、あるいは、センサをシールドした囲いの中に置くか、大きな接地版に密着して置いても可能です。センサと回路を接続する導線も電気的な干渉を受けやすいので、できる限り短くするか、必要な場合は、シールド線か、同軸ケーブルに変える必要があります。

 

 

6.どの様な時にアンプが必要ですか?
A  

測定信号の周波数が低く、オシロスコープ等での測定が困難な場合(Q4参照)や、測定信号レベルが低く信号増幅が必要な時などに使用します。また、アンプの中にはチャージモードや、バンドパスフィルタの機能を備えた物があり、これらの機能が測定に有効な場合にも使用します。

 

 

7.どんなアンプを使えば良いですか?
A  

ピエゾフィルムからの信号は電圧または電荷と考えられるので、電圧モードのアンプ(理想的には10MΩまたはそれ以上の高入力インピーダンス)またはチャージモードのアンプが使えます。注意いただきたいのは“チャージアンプ”は実際に電荷を増幅するのではなく、むしろ入力電荷に比例した出力電圧を発生する事です。チャージアンプの有利な点は、a)アンプの低周波応答がフィルム素子のキャパシタンスに影響されない事と、b)ピエゾフィルムが歪みを受けていない部分のキャパシタンスや、ケーブルのキャパシタンス等の他の静電容量が、感度や低周波応答性に影響を与えないことです。

チャージモードのアンプは実質的にフィルムを短絡してしまい、フィルム、アンプ入力の電位差をゼロにし、発生した電荷はすべてその回路のフィードバックキャパシタンスに直接流れ込んでしまいます。これと対照的に理想的な電圧アンプの目的は、フィルムに対して開放回路となり、電荷を一切引き出さないことです。実際にはどちらの回路もうまく機能します。利得が必要でなく、インピーダンスマッチングのみが重要な場合には、簡単なFETバッファーが使えます。注意いただきたいのは、どんな場合でも回路の低周波カットオフ周波数をある値に特定しておくことです。さもないと熱的な影響により電気信号を生じるので、出力がドリフトしてしまい、ゆっくりしたゆがみの変化と区別できません。

 
 

機械関係

 
1.ピエゾフィルムで力や圧力を測定できますか?
A  

動的な量(時間と共に変化するもの)のみ計測でき、その動的限界は外部回路の電気的な時定数に関係します(前記質問2、4参照)。静的量(直流分)は直接的なピエゾ効果を使っては検出できません。非常にゆっくり変化する量を計測しようとしても非常に難しく、電気回路では非常に長い時定数を必要としますし、フィルムの熱的応答(早い振動信号をモニターする場合は通常観測されません)が現れ顕著となってしまいます。

それに加えて、フィルムに対してノーマル(すなわち、フイルムの厚み方向に)に与えられる力あるいは圧力を検出すると考えるのが自然ですが、もちろんこの方向でも事実感度があるものの、大抵の場合は歪み(長さ方向)に対する応答がずっと大きくなります。
これはフィルムの立体的形状によるものです。すなわち、一般的に代表的なセンサの断面積はその表面積よりもはるかに小さく、引っ張り方向のわずかな力でも非常に大きいゆがみを生じることができます。たとえフィルムがあるしっかりとした硬いブロックに貼りつけられたとしても、厚み方向に加えられた力によって長さ方向のゆがみが生じることはまったくあり得る事なので、観測される結果は厚み方向と長さ方向の応答が混じったものになりえます。
したがって、フィルムの表面方向に与えられる力に対する均一的な感度を観測することは極めて困難です。境界条件が極めてユニークなものでない限りフィルムは引っ張り方向にのみ応答すると推定したほうがよろしい。それゆえ、ピエゾフィルムは“動的ゆがみ計”と呼ばれています。

 
 
2.どのようにフィルムを貼るのですか?
A   フィルムは柔軟性があり、どんな形にも沿い、軽く、通常は大きな表面積がありますのでテープ状の圧力に敏感な接着材(キャリアフィルムのある両面塗りか、剥離ライナーのあるロール状の転写接着材)を使うと非常に便利です。アクリル系は付着量が少なく時間が経つと接着力も増します。上記はセンサの位置変えに使え、再使用ができます。もちろん2成分からなるエポキシの様な液体接着材もつかえます。硬化時間中は不便ですが機械的なクランプが必要となるのが一般的です。液体接着の場合は均一な、所定の厚みを得るのはやや困難です。

 

 
3.ピエゾフィルムシートにどのようにリード線を取り付けますか?
A  

市販の導電性テープ(粘着剤も導電性のもの)に予めリード線をハンダしておき、ピエゾフィルムシートの両面に貼りつけて取り付けます。ピエゾフィルムシートに直接ハンダをすることは融けてしまうのでできません。

 

 

  

フィルム形状と選択

 
1.どの厚みのフィルムを使えばいのですか?
A   ピエゾフィルムの出力電圧は厚みに直接比例しますので、厚いフィルムは高い電圧—オープン回路—になります。しかしセンサのキャパシタンスは厚みが増えると減ります。
もし外部回路の入力抵抗が固定されていると、フィルムの厚みによりシステムの低周波カットオフ周波数が影響を受けます。この事は比較的簡単にモデル化できます(電気質問2参照)。しかし、実際的には厚みの選択はそれほど電気的な観点から決定されるものではなく、機械的な条件とかフィルムの取り扱い方の条件からなされます。
 
 
2.小さなフィルム素子がほしいのですが、大きなセンサを切断して小さくできますか?
A   フィルムがスパッター(真空蒸着)電極ならOKです。これは解剖メスのような鋭利な刃物と切断マットを使ってどんな形にも切断できます。しかしセンサがスクリーン印刷による銀電極の場合は、両面印刷部分を切断すると切断端面で短絡を起こすことがあります。
推奨はいたしませんが、少なくとも片方の面からその切断付近のインクを初めに取る事ができます。
インクを取るのは容易ではありませんが一般的には、溶液(例えばアセトン)をつけ、こすり取ります。
 
 
3.フィルムにどの電極がついているかどうしてわかるのですか?
A  

大抵の場合フィルムは銀含有インクの印刷電極です。インクの表面は青みがかった灰色で光沢がありません(表面に非常に薄いコーティング印刷する場合がありますが、この場合は光沢のある外観になります)。

銀インクを使う利点は、上下重複部分(センサーとして働く部分)と非重複部分(ピエゾ効果を発揮しない導線部分)の両方のパターンが作れると共に、フィルムの反対面にある電極と接続する印刷した貫通穴も作れることにあります。
真空蒸着あるいはスパッタフィルムは鏡のように見えます。この電極を使ったものは簡単なフィルムシート状の標準製品だけです。

 
 
4.どのようにしてエッチングして希望する電極パターンをつくれますか?
A   CuNi金属被膜のみ一般的なPCBのエッチング方法を用いることができます(銀インクは不可)。エッチングは非常に早く進むため、適宜溶液は希釈して使用します。尚、防食処理には幾つかの方法があります。フォトエッチングや、レジストペン、マスキングテープを用いる方法等です。MEAS社からはエッチングに関する詳細情報は提供しておりません。
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