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Q&A:ピエゾフィルム 全般

特徴
Q 1. 抵抗値の変化は無いのでしょうか?
Q 2. カタログ表紙の写真には円筒に巻いたようなものや、円盤状のものがありますが、これは、カタログ中のものを丸めたり切り抜いたりしたものか、あるいは、そういう形状のものを製作されているのでしょうか?
Q 3. カタログにピエゾフィルムはどの向きに力を加えるかによって反応が異なるとありますが、具体的な感度の差についてのデータをお持ちでしたら教えて頂けますでしょうか。
Q 4. ピエゾフィルム、ピエゾケーブルに関しての質問があります。与えられる力に比例して電圧が出力されるとありましたが、静的な力の検出も可能でしょうか?
Q 5.

以下の三点について教えてください。

 a.一定圧力をかけ続けた場合の、電圧の変化

 b.かける力と出力電圧の特性

 c.出力の変化量(V/N)

Q 6.

以下の情報を教えてください。

 ・推奨回路

  カタログに簡単な評価回路図ありますが、これと同じで良いでしょうか。 また、定数値やアンプの仕様についてもお教えください。

 ・センサの特性

  圧延方向の長さと発生する電力の関係を知りたいのですが、どのように特性を見れば良いでしょうか。

 
使い方
Q 1. 殺菌や滅菌を行う場合、どのような方法が困難であるか(熱、薬品、その他)
Q 2. 振動受信における周波数特性(特に数Hz〜数kHz)
Q 3.

センサのひずみと発生電圧の関係を考えてみました。

・フックの法則から
 (応力) = (弾性率) * (ひずみ)

・(応力)は、X1と等しい
 (弾性率)は、ヤング率に等しいとみなすと、
 例えば、1方向の変位が1mm、つまりひずみが0.001になる場合に
 発生する電圧は、
 V1 = g31*X1*t
   = g31*(ヤング率)*0.0001*0.3*10^-3
   = 0.1[V] 程度
 という見積もりで合っているでしょうか。

こちらで見積もりたいのは、センサの変化量に応じた発生電圧です。

Q 4. ピエゾフィルムの出力をオシロスコープで見る目的では、LDT1-028K/L と PVDF専用プリアンプ(PA-20DB) の組み合わせでよいのでしょうか?
Q 5. ひずみゲージ・センサについて質問いたします。

CAE解析通りのたわみ・ひずみが発生しているか実機にゲージを貼り測定しようと考えています。測定変位量は0μm〜1mmの範囲です。

(測定物の材質はSS400・A5052)

各装置のべース板や支柱・本体フレームなど測定箇所が複数になります。(10箇所程度)

Q 6. 角度計測にピエゾフィルム、ピエゾケーブルは向いているのでしょうか? 
Q 7. 振動する媒体を直接センサに密着させても問題ないですか? 
 
電気特性
Q 1. カタログ3ページに添付の図とともに「押し付けた状態だとゆっくり0Vまで」下がる。とありますが、どれくらいの時間でどれくらい減衰するのかデータをお持ちでは無いでしょうか。
 

特徴

 
1.抵抗値の変化は無いのでしょうか?
A  

ピエゾケーブルはPVDFという誘電体を金属で挟んだ構造で、静電容量を持ったいわばコンデンサー構造です。
抵抗値は持ちませんし(=∞)、静電容量も圧力によって変化はしません。

 
 
2.カタログ表紙の写真には円筒に巻いたようなものや、円盤状のものがありますが、これは、カタログ中のものを丸めたり切り抜いたりしたものか、あるいは、そういう形状のものを製作されているのでしょうか?
A  

円筒のものは超音波発信器に使用されているピエゾフィルムです。また、円盤状のものは特注対応品だと思われます。
基本的にはカタログ記載の標準品以外の形状の物は販売致しておりません。
標準品以外の形状のは、ピエゾフィルムシート等を利用してお客様に作成して頂く必要がございます。
特注対応も致しておりますが、量産できる数量(目安として1000個以上)が必要となります。

 
 
3.カタログにピエゾフィルムはどの向きに力を加えるかによって反応が異なるとありますが、具体的な感度の差についてのデータをお持ちでしたら教えて頂けますでしょうか。
A  

長さ方向(1方向)、厚さ方向(3方向)でことなります。

加える応力[Pa]をXとしますと各々の方向に力を加えた場合の発生電圧V1、V3は以下となります。

V1 = X * g31 * t
V3 = X * g33 * t

ここで、
 g31:圧電出力定数 216 * 10^-3 [Vm/N]
 g33:圧電出力定数 -330 * 10^-3 [Vm/N]
   t:ピエゾフィルムの厚さ[m]

応力[Pa] (=[N/m^2])は単位面積当たりに加わる力ですので、

断面積の小さい長さ方向(1方向)に引っ張った場合により強く反応します。
(単位面積当たりへの力を加えやすいため)

 
 
4.ピエゾフィルム、ピエゾケーブルに関しての質問があります。与えられる力に比例して電圧が出力されるとありましたが、静的な力の検出も可能でしょうか?
A   ピエゾフィルム、エゾケーブルは圧力変化にのみ反応します。従いまして、静的圧力の検出はできません。
 

5.以下の三点について教えてください。

  a.一定圧力をかけ続けた場合の、電圧の変化

  b.かける力と出力電圧の特性

  c.出力の変化量(V/N)

A  

a.ピエゾフィルムは動圧測定用で、静圧(静的圧力)は測定できませんので、圧力をかけた瞬間は電圧を発生しますが、圧力に変化がなければ減少し、出力電圧はなくなります。出力は時定数 τ = CR で指数的に減衰します。

  (C:ピエゾフィルムの容量、R:測定側の入力抵抗 )

b.c.圧力X[Pa]と発生電圧[V]は比例関係にあり、以下の関係があります。
  ( 長さ方向に圧力X[Pa]を書けた場合を例に取ります ) 
    V = g31 * X * t 
  ここで、

   g31: 圧電出力定数 [Vm/N]
   t: ピエゾフィルムの厚さ [m]     
  です。

 

6.以下の情報を教えてください。

  a.推奨回路
   カタログに簡単な評価回路図ありますが、これと同じで良いでしょうか。
   また、定数値やアンプの仕様についてもお教えください。
  b.センサの特性
   圧延方向の長さと発生する電力の関係を知りたいのですが、どのように特性を見れば良いでしょうか。

A  

a.ピエゾフィルムの出力は直接オシロスコープに接続しても観測できますので、特に推奨回路はございません。

注意点:ピエゾフィルム自身の静電容量Cと測定回路の入力抵抗Rで以下のハイパスフィルターを形成します。
Fc = 1/(2πRC)
低周波信号を測定する場合は特に注意が必要となります。

b.発生電圧は方向によって以下の様に決まります。
V1(1方向) = g31 * X1 * t

 ここで、
  g31:1方向の圧電出力定数
  X1 :1方向に加えられる応力[Pa](パスカル値)
  t :ピエゾフィルムの厚さ
V3(3方向)=g33 * X3 * t
 ここで、
  g33:3方向の圧電出力定数
  X3 :3方向に加えられる応力[Pa](パスカル値)
  t :ピエゾフィルムの厚さ
ここで、別の見方をしてみます。
パスカル値X1、X3[Pa]は単位面積当たりに加わる力[N](ニュートン値)ですので、各方向に加える力F1、F3[N]との間には以下の関係があります。
X1 = F1/(wt)
X3 = F3/(wl)
  ここで、
  w:ピエゾフィルムの幅
  t:ピエゾフィルムの厚さ
  l:ピエゾフィルムの長さ
前二式に当てはめますと、
V1(1方向) = g31 * X1 * t
      = g31 * (F1/(wt)) * t
      = g31 * F1/ w
V3(3方向)= g33 * X3 * t
      = g33 * (F3/(wl)) * t
ピエゾフィルムの長さlに着目しますと、同じ力F[N]を加えた場合、V1(1方向)はピエゾフィルムの長さlとは因果関係がありません。一方、V3(3方向)はlが大きくなれば発生電圧は低下します。
この事は、力F[N]を加える方向の断面積が大きくなれば、パスカル値X[Pa]が小さくなる事からも理解ができます。(3方向(長手方向)の場合の断面積はピエゾフィルムの幅wと厚さtで決まりますがlには依存しません。)

 

 
 

使い方

 
1.殺菌や滅菌を行う場合、どのような方法が困難であるか(熱、薬品、その他)
A  

PVDFの保存温度は-40〜70℃ですので、70℃を超える熱湯は避けてください。
また、アルコールを使用した場合は水を浸した脱脂綿等でアルコールをふき取ってください。

 
 
2.振動受信における周波数特性(特に数Hz〜数kHz)
A  

上限の数kHzは問題ありませんが、下限周波数は測定側の入力インピーダンス(R)に注意してください。
 PVDFの静電容量(C)とRとで、
  fc = 1/(2πRC)
 のカットオフを持つハイパスフィルタを形成し低域がカットされますので、なるべく高いインピーダンスで受ける必要があります。
 ちなみに、

研究開発アンプの入力抵抗は1M〜1GΩステップ可変、PVDF専用プリアンプは3.75GΩ固定です。
また、PVDFのCはフィルムの厚さ、面積によって異なります。

 
3.センサのひずみと発生電圧の関係を考えてみました。

・フックの法則から
 (応力) = (弾性率) * (ひずみ)

・(応力)は、X1と等しい
 (弾性率)は、ヤング率に等しいとみなすと、
 例えば、1方向の変位が1mm、つまりひずみが0.001になる場合に
 発生する電圧は、
 V1 = g31*X1*t
   = g31*(ヤング率)*0.0001*0.3*10^-3
   = 0.1[V] 程度
 という見積もりで合っているでしょうか。

こちらで見積もりたいのは、センサの変化量に応じた発生電圧です。

A  

センサの歪率(変化量)から応力[Pa]を求めれば、
発生電圧の式に当てはめる事によって発生電圧が算出できると思います。

ヤング率(Y) = 加えた応力[Pa]/発生した歪率ですので、
加えた応力[Pa] =ヤング率 × 発生した歪率となります。
(此処で歪率は、生じた歪の全長に対する割合です)

1方向のピエゾフィルムの歪率が仮に0.1%(=0.001)とすれば、
X1 = Y * 0.001
V1(1方向) = g31 * X1 * t
      = g31 * 0.001 * Y * t

ここで、
g31=216*10^-3
Y =2~4*10^9
t =28*10^-6 (厚さ28um)
ですので、上式に当てはめますと歪率0.1%時の発生電圧は以下に算出されます。
V1 = 12.1〜24.19 [V]
もちろんこれは理論上の値ですので、実際値と一致するとは限りません。

 

 
4.ピエゾフィルムの出力をオシロスコープで見る目的では、LDT1-028K/L と PVDF専用プリアンプ(PA-20DB) の組み合わせでよいのでしょうか?
A  

ピエゾフィルムの出力はオシロスコープで直接測定することも可能ですが、1点注意点がございます。

それは、ピエゾフィルムの静電容量(C)とオシロスコープの入力インピーダンス(R)が、カットオフ、fc=1/(2πRC) のハイパスフィルタを形成してしまう点です。

ちなみに、
LDT1-028K/Lの容量(C)は 1.38nF
オシロの入力インピーダンス(R)を 1MΩ、とすると
fc ≒ 115Hz
ですので、測定信号が115Hzを下回る場合は信号が減衰し測定できない可能性があります。

この場合、10:1のプローブ(R=10MΩ)を用いれば、
fc ≒ 11.5Hz まで影響を軽減できます。
これでも足りない場合はプリアンプ(PA-20DB) を使う必要があります。

 
 
5.ひずみゲージ・センサについて質問いたします。

CAE解析通りのたわみ・ひずみが発生しているか実機にゲージを貼り測定しようと考えています。測定変位量は0μm〜1mmの範囲です。(測定物の材質はSS400・A5052)

各装置のべース板や支柱・本体フレームなど測定箇所が複数になります。(10箇所程度)

A  

ピエゾフィルムは動的な圧力変化に反応し電圧を発生する圧電素子です。
一般的な歪ゲージは、変位量に応じて変化する抵抗値を測定することにより静的な歪量を測定しますが、
残念ながら、ピエゾフィルムはその性質上、静的な歪量測定ができません。

 

 
6.角度計測にピエゾフィルム、ピエゾケーブルは向いているのでしょうか
A  

ピエゾフィルム、ピエゾケーブルは動的な圧力変化に反応して電圧を発生します。
従いまして、指の角度の(静的な)状態に応じて電圧を発生することはできません。

 

7.振動する媒体を直接センサに密着させても問題ないですか?

A  

全く問題ございません。

(但し、媒体が導電性の場合は電荷が逃げますので絶縁処理が必要です)

 

 

  

電気特性

 
1.カタログ3ページに添付の図とともに「押し付けた状態だとゆっくり0Vまで」下がる。

とありますが、どれくらいの時間でどれくらい減衰するのかデータをお持ちでは無いでしょうか。

A  

減衰時間(37%に達する時間)ですが、以下で決まります。
 τ = R x C

R:測定側の入力インピーダンス
C:ピエゾフィルムの静電容量

ちなみに以下は各々の静電容量です。
DT1-028KL:1.38nF
DT1-052KL:0.74nF

仮に入力インピーダンス1MΩのオシロスコープでDT1-028KLを
測定するとすれば、τは1.38m秒となります。

 
 
 
 
 
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